酒造りの歌

1章9節365-15

かつての社会において、各種の仕事における合同作業には、作業の苦労をやわらげ、また、一心に協力する手段として仕事唄が伴った。「口承文芸とは何か」(1932年『口承文芸史考』、⑯)では、民謡の発生を用意した前代の文化のひとつとして仕事唄が取り上げられ、工場唄、草刈唄、茶摘唄、田植唄等への言及がある(⑯413~414)

各地の造り酒屋でも、杜氏たちが酒造りの各工程において、共同作業の調子をあわせるために各種の唄を歌った。[及川]

共同の幻覚